第2話にて私たち夫婦、実はマンション派であることが発覚したところで、お次の議題は新築か中古か問題である。
できることならそりゃ新築がいいですけれど、現実問題お金の壁があるので中古も視野に入れている私たち。
本当は新築がいいんですけどね?
でも無理して新築買って生活が永遠に苦しいだなんて耐えられないから、しっかり現実のお金問題も加味していきたいわけです。
ではまず、新築と中古の特徴を比べていくとしよう。
≪新築マンションの特徴≫
・住宅性能が良い(耐震性、断熱性、最新の設備、セキュリティー)
・新品を使える
・中古と比べてローンを組みやすい(担保価値が高いため)
・資産価値が購入価格から大きく下がる傾向にある(新築プレミアが消えるため)
・消費税の影響を受けやすい(消費税は土地にはかからず、建物の価格にだけかかるため)
・間取りや設備、内装の自由度は低い
・同年代や同様の家族構成の人たちが集まりやすくコミュニティーを形成しやすい
・長期優良住宅や、ZEH水準省エネ住宅など、一定の要件を満たす新築マンションであれば、中古と比べて3年長い13年の住宅ローン控除を受けられる。
・管理費、修繕積立金が中古マンションと比べて安い
≪中古マンションの特徴≫
・使用感のある部屋
・新築よりも安価
・実際に部屋の間取りや中を見て購入を決定できる
・1981年(5月31日)以前に建てられているマンションは旧耐震基準となるため耐震性が劣る
・修繕積立金が高くなりやすい
・リフォームやリノベーションを検討しやすい
・資産価値が下がりにくい(新築プレミアが消えた状態で購入することになるため)
・1982年以降(新耐震基準)に建築されている、床面積が50m2以上である、等々の一定の基準を満たせば、住宅ローン控除を受けられる
・新築マンションと比べると減税を受けにくい
・新築よりも立地が良いケースが多い
・周辺環境やどんな人が住んでいるかを事前に把握できる(買主さんに聞いたり、エントランスの注意書き等でマンショントラブルを確認)
双方の特徴を挙げた中で意外だったことが中古マンションのほうが立地が良いことが多いことと、物件によっては住宅ローン控除を受けられるということだ。
言われてみるとそうなのだが、RC造で造られたマンションは建物本体の寿命が長い。
RC造の法定耐用年数は47年、さらに物理的には100年耐用性がある。
日本で初めてマンショが建てられたのが1950年代であり、マンションが建てられ始めてまだ70年ちょっとなので、良い土地にはすでにもうマンションが建っている状況なのだ。
中古マンションのほうが実は立地がいいのはまさに目からうろこな話だった。
また、住宅ローン控除については、なんとなく新築のみの適用なイメージがあったのでこちらも意外だった。
2022年度税制改正により、新耐震基準適合住宅えあれば中古住宅であっても控除されるようになった。住宅ローン控除は税控除なので恩恵が大きい。
新築に比べて適用期間や、控除限度額は劣るもののこれは思わぬ嬉しい特典である。
また、リノベーション済物件であれば、居住スペースは新品同様であるわけだし、中古でも全く問題ない気がしてきた。
さらにはむしろリノベーション前の中古物件を購入し、自分たちの希望を叶えるリノベーションを行えば、居住スペースは間取りを除けば注文住宅のようなものではないか。
それなら注文住宅を買うより安く、立地も良く、耐震性に優れ、自分好みの夢のマイホームが手に入ってしまうのではないか。
中古マンション+リフォームはマンションのセミオーダー住宅といっても過言ではない。
そんなことを思った私たちは、妥協して中古ではなくむしろノリノリで中古マンション購入を検討していくのである。
こうして私たちは、将来購入するなら『中古マンションリフォーム派』となった。